【シリーズ メンタルトレーニング】第6回 効果的な科学的・心理的勉強法

2016年7月1日 (金)

薬学生新聞


薬剤師国家試験予備校メディセレ取締役社長
児島 惠美子

児島惠美子氏

 こんにちは。メディセレのしゃっちょう、児島惠美子です。あっという間に定期テストが始まりますね。4年生はCBTの体験受験が始まり、大学によっては6年生の卒業試験も始まります。

 先日、東京理科大学の調査で、大学卒業時の成績は1年終了時の成績とほぼ一致するとの発表がありました。卒業試験と国家試験を卒業時に控える薬学生には恐ろしい調査結果です。え?1年の時の私の成績は……と不安に思った人もいるのでは?そんな人のために最終回の今回はまず、今からでも挽回できる、科学的・心理的アプローチに基づく効果的な勉強方法を伝授いたしましょう!

[1]短時間を何回も

 第2回でも書きましたが、ポモドーロ・テクニックといい、2時間するより30分×4セットする方が脳を短時間に集中させる訓練にもなり、注意力や集中力を強化できるメソッドです。追い込まれた時は超時短勉強法、10分×12セットもオススメです。

[2]ゴールをマメに決める

 今から7つの薬物を覚える!今から7つの構造式を覚える!というように、毎日ゴールを決めた方が、あと2つとモチベーションの維持もでき、ゴールできた時に達成感も得られます。また、7つというのも理由があります。これはマジカルナンバー7という法則があり、7つ以上の物事は理解しにくくなるという行動心理学で、7つずつのゴールが一番効果的なのです。

[3]ルーティンをつくる

 同じ時間、同じテーブルに座ると食事をする。そうすれば座ったらお腹がすいてくる。同じ時間、同じソファーに座るとくつろぐ。これと同じように、同じ時間、同じ場所で勉強をする。このルーティンをつくると自然と集中力が増すのです。スタバで勉強する場合も、いつもの席を決めると集中力が増しますよ。

[4]インプットよりアウトプット

 勉強のやり方がそもそも下手な人をよく見かけます。知識はアウトプットできるかどうかです。まとめノートを作って満足していませんか?その後、そのノートを読むだけで違います。さらには声を出して読むと、もっと知識の定着が進みます。五感を使うと知識の定着が良くなります。問題を解くことが一番分かりやすいアウトプットです。教え合いっこが一番効果的なアウトプットです。ぜひ友人とやってみてください。

 友人とやるのが恥ずかしい人は、サボテンを買ってサボテンに勉強した内容を話してください。それだけで論理的・構造的に頭がまとめてくれて、理解が深まります。サボテンもよく育ちますよ。

[5]苦手科目ほど毎日少し見る

 人は誰でも苦手科目があります。見るのも嫌!と思ってしまうかもしれません。しかし、行動心理学でザイオンス効果というのがあり、何度も見たり聞いたりしたものに人は自然と好感を持つという法則があります。芸能人を売り出す時はまさにこの効果を狙って露出を図り、好感度を上げていきます。

 計算は見るのも嫌!という人が多いと思いますが、それこそ、1日1問だけでよいのです。ドリルなどでそれをやり続けると、計算が苦にならなくなっている自分に気がつきます。

薬剤師の価値をいかに高めるか

 さて、ここからは薬剤師の社会的な地位向上について、最近実感したことを紹介します。先日、東京大学との共同研究の一環で、薬学生の意識調査結果に基づくワークショップを開催しました。その中で、薬剤師の地位や将来への不安がとりざたされ、その解消のためには知識とコミュニケーション能力をつけることが必要という結論になりました。実際に、採用時に重視した点を人事部に聞いたアンケートの結果は、コミュニケーション能力80.2%、主体性62.1%、協調性55.0%、チャレンジ精神50.2%、誠実性36.3%でした。

 コミュニケーション能力とは発信力と受信力を併せ持つことです。発信力は主体性、受信力は協調性です。主張するが、周囲の意見も聞くということです。勉強に置き換えると、受信力が知識を得ることで、発信力が伝えることです。これを併せ持つことが重要です。

 昨年8月に遠隔診療が認められました。キックオフミーティングに招かれて参加しましたが、怖さを感じました。簡単に言うと、薬剤師がいらなくなるのです。思わず手を挙げて、「いや、そこは薬剤師に絡ませてくださいよ!」と主張しました。

次世代の薬剤師を創る会

次世代の薬剤師を創る会

 先日メディセレが開催する、薬剤師の勉強会「次世代の薬剤師を創る会」(写真)でも話題になりましたが、10年前にはあった街角のタバコ屋さん、牛乳屋さんが今はありません。薬局はそうならないようにしなければいけません。では、そのためにはどうすればよいのか。

 例えば私は、「外来ガン化学療法をしているので、花粉症なのに他の薬を飲めず、鼻水を垂れ流すしかなくて……」と困っていた患者さんに、アロマテラピーのユーカリ・ラジアータをマスクにつけるよう提案したことがあります。鼻水が止まった!と非常に喜ばれました。

 薬剤師だから薬でなんとか……と固執せず、私は心理カウンセラーでもあるので、アロマの知識を使ったわけです。このようにプラスアルファの知識を持つことで、薬剤師の価値は高まると思います。ゆえに心理カウンセラーの養成もメディセレは実施しているのです。

 変わりゆく時代に対応し、先端医療でも薬剤師の存在感を示せるように、一緒に様々な知識を拡げ、薬剤師の価値を高めていきましょう!

おわり



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