【薬学生のための合同企業・大学交流会】大学、企業の関係者が意見交換

2016年11月1日 (火)

薬学生新聞


薬学生のための合同企業・大学交流会

 大学薬学部の就職担当責任者とドラッグストア・調剤薬局の人事採用担当者が一堂に介する「薬学生のための合同企業・大学交流会」がこのほど都内で開催された。9回目となる今回は、6年制薬学部の就職に関する『大学と企業での協力事例』について、アンケート調査の集計結果が報告されると共に、具体的な協力事例の紹介および意見交換などが行われた。

早期体験学習:多くの大学で必須科目に‐薬剤師の言葉に感銘

 交流会の中で報告されたアンケート調査の主な結果のうち、「早期体験学習」に関しては、34大学と20企業から回答が寄せられた。

 大学側の回答を見ると、1年次の必須科目として実施しているところが多かった。提携企業の違いは地域や大学ごとに様々であったが、病院、薬局、ドラッグストア、製薬メーカー、福祉介護事業所などが挙がった。

 一方、企業側によると、20社で年間トータル564人の学生を受け入れており、平均すると1社あたり28人だった。主な内容としては、自社薬局での薬局見学、薬剤師業務体験、調剤業務体験などで、各社、半日から2、3時間という内容が多かった。

 「早期体験学習」に関する意見交換では、大学側から、早期体験学習が必須科目となっている場合に強制的に参加させられているといった形で、やる気がなかったり、態度が悪かったりする学生がいることを問題視する意見が挙げられた。これについては企業側も「無関心で来させられているという学生と、意識を高く持って来ている学生とのギャップの大きさに問題を感じる時がある」などと指摘した。

 ただ、最近では早期体験学習前に大学側で講義等を行うケースも増えていることが紹介され、「年々、学生の意識やマナー、振る舞いは良くなっている」「受け入れて不満を感じるようなことはなかった」「真剣に話を聞いたり、質問したりしている」という企業側からの声も挙がった。

 また大学側は、「例年、早期体験学習を実施し、終了後にはパワーポイント等を使って発表会を行っているが、ほとんどの学生が楽しかったと言って帰ってくる」ことを紹介。「具体的には、技術的な細かい内容に新鮮な感動を受けると共に、薬剤師の医療人としての話に感銘を受けていることもある。指導を受けた薬剤師の言葉やアドバイスが心に残り、非常に楽しい体験となっているようだ」とし、「大学側としては、そうした面を学生に伝えていただけると、ありがたいと思っている」とした。

インターンシップ:就業体験、業務理解促す場‐将来に向け有用な内容を要望も

 「インターンシップ」についてのアンケート調査結果では、22大学と27企業が回答。大学側の回答による受け入れ総数は779人で1大学あたり35人がインターンシップに参加していた。「近年の採用解禁時期の変更によって、採用解禁前のインターンシップという就業体験、業務理解を促す企業が増え、学生側も多くが参加しているように思う」(幹事社)と分析している。

 企業側の回答による受け入れ総数は1588人で、1社あたり58人がインターンシップに参加している状況。また、インターンシップ受け入れ後の入社数は企業ごとに差はあるものの、非常に多くを受け入れ、入社につながっているケースもあった。

 「インターンシップ」に対する意見交換の中で、企業側は「あくまでも就業体験という面がある。薬剤師が社内の様々な部署で働いているので、その部署の関係者と、教育を司る人材育成サポート部、さらには採用担当がチームを組み、どのようなメニューを学生が体験したいと思っているのかなどを検討している。今夏は4コースと複数のコースを設け、例えば在宅に特化したインターンシップを用意したりするなど学生のニーズに合うような形で就業体験してもらうよう準備している」ことなどを説明した。

 そのほかにも、「業界の流れや今後の薬剤師のあり方などをインターンシップ時に話している。薬剤師が今後進んでいくであろう地域住民の健康サポートなどの話もしている」や「体験学習プラス座学的なコミュニケーション講座という形で、2日間開催している」といった事例が紹介された。

 これに対して大学側からは、「実務実習であまり関われなかったOTCなど、特にドラッグストアを中心に体験できたりして、勉強になっている」「インターンシップに参加して社会や企業のことを知ったり、薬剤師について知ることは非常に有意義」といった声が挙がった。

 一方で、「かなりおだてられて帰ってくる学生がいるので、あまり学生をおだてず、単なる会社紹介にならないよう、できれば将来に向けて有用なインターンシップの内容であった方がよい」「薬剤師として今後身につけないといけないことや、将来に必要な能力を気づかせるような機会にしてほしい」といった意見も出された。

 これらの意見を踏まえインターンシップについて、「就職という観点だけを向いたものではなく、社会人としての資質を醸成させていくための内容や、医療人としての意識を上げていくための企画といった形で企業側も取り組んでいきたいと思うので、ぜひ大学側の協力もいただきたい」(幹事社)とした。



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