【国試予備校の現場から】EQを伸ばして幸せをつかもう

2017年3月1日 (水)

薬学生新聞

メディセレCEO
児島 惠美子

児島惠美子氏

 「情動知能」(EQ)という言葉を聞いたことがありますか?EQはこころの知能指数とも呼ばれるもので、知能指数(IQ)が高いよりEQが高い方が幸せに近づくそうです。ハーバードの心理学者ハワード・ガードナーは、人間の知能を、[1]言語的知能[2]論理数学的知能[3]空間的知能[4]身体運動的知能[5]音楽的知能[6]対人知能[7]心内知能――の7種に分類しています。人間の知能は多岐に渡りますが、現在のIQ検査では[1]と[2]しか見ていません。

 人間の行動を司るのは感情です。そこで知能に情動を掛け合わせたEQが誕生しました。EQの高い人は自分の気持ちを自覚し制御でき、他人の気持ちを推察して対処できる人。まさにコミュニケーションの高い人なのです。

 対人知能とは、他人の意図や動機づけ、欲求を理解して他人とうまくやっていく能力のことです。心内知能は、自分自身を理解する能力、自身の欲望や恐怖、能力を効果的に用いる能力のことです。これを突き詰めると、▽スマートさ▽自己洞察▽主体的決断▽自己動機づけ▽楽観性▽自己コントロール▽愛他心▽共感▽社会スキル▽社会的デフトネス――の10個のキーワードに集約できます。

 スマートさは見た目ではなく気配りという意味です。主体的決断は、計算や判断は頭でしますが、決断を下すのは情動です。楽観性は心理学では根気の元といわれます。社会スキルとはあいさつや言葉遣いです。社会的デフトネスは調和を保つことです。

 10項目をそれぞれ5段階中どれぐらいできているのか、自己診断してください。下位の3項目を手帳やスマホにメモしましょう。そうするだけで低かった3項目を無自覚に意識するようになり、その能力が養われます。IQは遺伝的要素が強い一方、EQは訓練次第で高められます。さぁ、EQを高めて幸せに近づきましょう!



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