ギリアド・サイエンシズ日本法人は、現在承認申請中で来年の事業化を見込むC型肝炎治療薬「ソホスブビル」で国内市場に本格参入を果たす。B型肝炎を適応とした開発品も2017年度をメドに承認申請を行う予定。折原祐治社長は本紙のインタビューに対し、「肝臓=ギリアドにしたい。2~3年後にはC型肝炎で治癒の時代を実現し、企業としてのミッションを達成したい」と強い意欲を示す。さらに、オンコロジー領域では血液癌で二つの開発パイプラインが走っており、「肝臓」「癌」の二本柱で自販体制を進める方向性を明らかにした。
同社は、米カリフォルニアに27年の歴史を持つ研究開発型の製薬企業。抗HIV薬「テノホビル」で大型化を成し遂げ、HIVの延長線上でウイルスの肝炎市場に参入した。1月に発売したIFNフリーの経口剤であるソホスブビルは、1~9月で売上85億ドルと急成長し、14年通期のギリアド全体では、日本円換算で売上2兆円規模に達することが確実視されている。欧米の次の市場として12年に日本法人を設立し、肝炎を軸とした事業展開を開始している。