
薬剤師の近藤智子さんは鹿児島大学で、アカデミア創薬を支援する研究や業務を手がけている。現在の役職は、鹿児島大学ヒトレトロウイルス学共同研究センタートランスレーショナルメディシン分野特任教授。全国的に、大学病院の薬剤部長を除いて医学部や医系大学院で女性の薬剤師が教授に就く例は少ない。大学の基礎研究で見出したシーズを医薬品として実用化するには、研究の方向性の明確化、特許や研究費取得、製薬企業との連携など様々な支援が欠かせない。研究者に寄り添い、各領域の専門家と連携して個別性の高い支援を行うのが近藤さんの役割だ。「自分が関わった薬が世に出てほしい。それが私の一番の夢」と前を向く。