2013年度薬科大学(薬学部)の入学者数は、入試方式が他と異なる東京大学と北海道大学を除くと定員1万2738人(全体は1万2898人)に対して入学は1万3663人(107.3%)で、全体的には昨年度同様に“定員割れ”は免れた。全74大学のうち“定員割れ”は11大学、その一方で入学者数が定員の2割超など大きく上回った大学も少なくなかった。本社調査により明らかになった。
定員数については、薬科大学・薬学部が新設ラッシュ最終年度となった08年度の1万3494人をピークに、年々減少し、一昨年度1万3068人が昨年度1万2948人と120人減、今年度もさらに50人減となった。このうち増員したのは東京理大の6年制学科で80人から100人に、一方、6年制のみの姫路獨協大と福山大が、それぞれ120人から100人に、200人から150人へと削減した。全国の6年制は定員1万1510人、4年制は1388人となった。
入学状況を大学別に見ると“定員割れ”したのは、昨年度の19大学に対し11大学と半減したが、このうち定員の8割に満たないのは青森大63%、いわき明星大67%、徳島文理大79%であった。逆に定員を120%超と大きく上回ったのは城西大149%、名古屋市大146%など8大学であった。
一方、今年度6年制が完成年を迎え、薬剤師を輩出した72大学(学部)のうち、「4年制博士課程」を設置したのは昨年度に比べ3大学増え58大学となった。その定員数は「薬学系の区分」が難しい2大学を除くと271人で、進学者は225人(薬学系区分が難しい1大学を除く)に達した。
また、4年制学科に対応する「修士課程(2年制)」は4年制非併設校を含めて32大学で設置され「薬系」としての区分が難しい1大学を除くと、定員は少なくとも1024人、進学者も992人に達したことも、本社調査により明らかになった。
これに続く「後期博士課程(3年制)」については、4年制併設校のうち九州保健福祉大を除く29大学が設置、4年制非併設の武蔵野台、京都薬大を含め31大学で設置されている。定員数は“薬系”の区分が難しい北大を除く30大学で287人、進学者については31大学で300人に達している。