新日本科学と米CRO大手「PPD」の日本法人「PPDジャパン」は、4月に、臨床試験受託事業の合弁会社「新日本科学PPD」を設立する。出資比率はPPDが51%、新日本科学が49%。国内中堅とグローバル大手の合弁CROが日本に誕生する。両社の国内臨床開発事業を一体化し、売上規模は50億円、スタッフは400人、臨床開発モニターは約250人となる見通し。PPDが保有する世界46カ国86拠点の盤石な事業基盤を背景に、日本国内のみならずグローバルでの臨床試験受託体制を強化する。
今回の合弁会社設立は、世界同時開発が加速する中、全世界を網羅的にカバーしたグローバルCROとの提携を模索する新日本科学と、日本国内での臨床試験受託を強化したいPPDの意向が一致。新日本科学は、臨床分野のCRO・SMO事業のほか、非臨床試験受託や経鼻製剤基盤技術をもとに知財収入を積み上げる「トランスレーショナルリサーチ事業」など幅広い事業展開を進めてきたが、臨床事業に関しては会社分割し、新たに設立する合弁会社に吸収させる。臨床事業における2013年度実績は売上30億1000万円、営業利益2億4000万円。