グラクソ・スミスクライン(GSK)稀少疾患医薬品開発センター長の早田悟氏は5日、大阪市内で開かれた展示会メディカルジャパンで講演し、稀少疾患治療薬の臨床開発を円滑に進める上で、患者個々の経時的な病状変化などを集約して登録する「患者レジストリ」の構築が重要になると語った。治療上のヒントを得られ、臨床開発の手法を構築する上で役立つほか、治療効果を評価する比較対象としても活用できる可能性があるとした。
稀少疾患は世界に6000~7000種類あるとされる。約17人に1人が何らかの稀少疾患に罹患しているとみられ、日本には750万~1000万人の患者がいると推計されている。軽症の稀少疾患も存在するが、約3割の患者は1歳までに死亡し、約半数の患者は運動や知的障害を伴っている。