ロート製薬は、琉球大学医学部内に「再生医療研究センター」を設置し、脂肪由来幹細胞を用いた再生医療の基盤研究を加速させ、早期に医薬品として実用化を目指す。投資額は3億6000万円。5月末に再生医療関連の子会社「インターステム」を設立し、4年後をメドに再生医療等製品を上市する目標を掲げる中、脂肪組織を用いて分化能や効果の優れた沖縄特有の脂肪幹細胞を見出す。
同社は、OTC医薬品や化粧品の既存の事業領域を主軸としながら、食やサービス、医療を統合した「統合ヘルスアンドビューティケア」での事業展開に取り組んでいる。特に先端的なライフサイエンス分野では「再生医療」に焦点を当て、ヒトでの臨床評価の事例が多く、安全性も高いとされる体性幹細胞に着目している。病気の治療だけではなく、将来的には予防医療にもつながるとして、2013年には体性幹細胞の実用化を促進する「再生医療研究企画部」を設立している。