香川県薬剤師会は、高齢者など電子お薬手帳を利用していない患者の調剤情報を電子化して一元管理し、県内の会員薬局間で共有するシステムを構築する。同意を得た患者にカードを発行。そこに記載された個別の番号を使って、クラウド上のデータセンターを介して薬局薬剤師が調剤情報を登録、閲覧する。「日薬eお薬手帳」の機能を基盤に、香川県の補助金を得て今年度からシステム開発に着手した。来年1月以降に試行を開始し、3月末までに本格的な運用に踏み切る計画。会員薬局の半数がこの事業に参加する見通しだ。
事業に参加する会員薬局の薬剤師は、店頭で患者に利用規約を説明。同意して利用申請書を提出した患者の情報をシステムに入力し、名刺大のプラスチックカードを発行して患者に手渡す。院外処方箋応需時にはカードを確認し、そこに記載された個別の番号を使ってデータセンターに接続。他薬局で登録された情報を含め患者の調剤情報を一元的に把握した上で、相互作用や重複投与をチェックする。調剤後には、レセコンから出力したQRコードを読み取り、患者に代わって調剤情報をデータセンターに登録する。