イスラエル企業・プルリステム
イスラエルを本拠に細胞治療の実用化を目指す「プルリステム・セラピューティクス」のザミ・アバーマンCEOは、本紙のインタビューに応じ、胎盤細胞を用いた細胞治療製品の早期国内承認取得に強い自信を示した。日本市場に本格参入するにあたって、国内製薬企業とのパートナーシップでの開発に着手する方針。既に再生医療市場への参入を表明する中規模から大規模の製薬企業をターゲットに、提携交渉を進めている。現在、二つの製品を開発しているが、アバーマン氏は「1製品につきパートナー1社を選定し、複数の適応症で開発を進めていきたい」と語った。
同社は、2001年にイスラエルで設立し、従業員は165人。胎盤から抽出した細胞を、短期間で大量培養できる独自の3D培養技術のもと、胎盤由来増殖細胞(PLX細胞)に変換している。PLX細胞は、患者体内で炎症組織や虚血組織から出される信号に応じて、組織再生に重要な役割を果たす蛋白質のケモカインやサイトカインを放出し、身体の治癒能力を助ける作用をもたらす。