自社創薬へのこだわり強く
エーザイは3日、2025年までの10カ年中期経営計画「E-WAY2025」を発表した。「認知症関連・神経変性疾患」「癌」の二つの領域に経営資源を集中させ、中計折り返しとなる20年度には両領域で売上全体の約6割に引き上げ、売上収益8000億円以上、営業利益は現状の2倍以上となる1000億円以上を目指す。内藤晴夫CEOは3日の会見で、「他社が成功していない、もしくは着手していない領域を見つけ出してイノベーションの立地とし、そこでエーザイが主体的な役割を果たす」と強調。自社創薬にこだわり、新規の創薬ターゲットを掘り起こす方針だ。
同社は11年から開始した5カ年中計「はやぶさ」のもと、主力の認知症治療薬「アリセプト」とプロトンポンプ阻害剤「パリエット」の特許満了を乗り越え、成長回帰を目指していた。しかし、新薬創出の遅れもあり、当初の売上目標8000億円以上に対し、15年度見通しは5565億円と大幅な未達となる見込みだ。