【学会の話題】日本ジェネリック医薬品学会学術大会‐GE薬使用促進の方向性探る

2013年9月1日 (日)

薬学生新聞


 日本ジェネリック医薬品学会は7月初旬、都内で第7回学術大会を開き、約700人が参加。厚生労働省が4月に示したジェネリック薬(GE薬)使用促進に向けたロードマップなど、新たな政策動向などを踏まえ、GE薬のさらなる普及のための方策などを探った。


佐々木 忠徳氏

佐々木 忠徳氏

 大会長を務めた佐々木忠徳亀田総合病院薬剤部長は、講演「GE薬のさらなる展開を目指して」で、薬価制度によるGE薬促進の可能性として諸外国の事例を紹介した。

 ドイツでは、医薬品市場再編法に基づいて2011年以降に上市する医薬品について製薬会社による価格設定が廃止され、比較薬に対する臨床的有用性を指標に保険者と製薬企業が価格交渉する方式に移行したと説明。また、薬価が一定の基準額を超えると超過分を患者が自己負担する「参照価格制度」のもとで、逆に基準額の30%に満たない場合には自己負担を求めない仕組みがあることに言及し、「そこまでいくのは難しいと思うが、メスが入れば使用促進の大きなインセンティブになるのではないか」との認識を示した。

 シンポジウム「今後必要となる医薬品情報とは?」では、GE薬ばかりでなく、医薬品全般の情報収集・提供のあり方を討論した。日本では、先発品とGE薬の添付文書の記載内容が異なることから、欧米と同様、添付文書の統一的記載を可能にするような措置を求める提案や、製薬企業のMRによる情報提供に頼らない提供体制の整備が必要なことが話題に上った。

 その中で山本美智子氏(昭和薬科大学)は、医薬品情報提供のあり方として、欧米やアジア等の諸国では普及しているが、日本ではまだ取り入れられていない「Academic Detailing」について紹介した。

 Academic Detailingとは、医療者に対する双方的な教育的アウトリーチの手法。訓練を受けたAcademic Detailerが、薬物治療に関し医療者、特に処方医が有効性・安全性・費用対効果を考慮した適切な臨床上の判断が行えるように支援・推進する活動。海外では、臨床薬剤師などがDetailerとなり、医療の質向上に貢献している。また、双方向的な情報活動とコンサルテーションを行うため、コミュニケーション能力も重要となっているという。

薬剤師の専門性発揮に期待

 シンポジウム「医薬分業の理念とジェネリック医薬品」で横浜市薬剤師会の向井秀人氏は、GE薬の採用について調剤報酬に左右されず、薬剤師が主体性を持って判断すべきと指摘。制度面の課題として調剤報酬におけるGE薬の取り扱いをさらに整理する必要性などを指摘し、「全ての医薬品は、原則、成分名記載とし、剤形は患者と薬剤師の間で決定すべき」と提言した。



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