大日本住友製薬米子会社「サノビオン・ファーマシューティカルズ」は、約6億2400万ドル(約643億円)で中枢神経領域の医薬品開発に強いカナダのバイオベンチャー「シナプサス・セラピューティクス」を買収すると発表した。株式譲渡完了日は年内を予定。サノビオンは、主力の非定型抗精神病薬「ラツーダ」を販売しているが、2019年の特許満了を控え、中枢神経領域での新たな開発パイプライン獲得が急務。パーキンソン病におけるオフ症状を対象としたアポモルヒネ塩酸塩の舌下投与のフィルム製剤を開発し、来年上半期に承認申請を目指すシナプサスの買収を決めた。
シナプサスは、04年に設立した米国ナスダック上場企業で、昨年業績は2700万ドルの赤字となっている。現在、パーキンソン病治療薬「APL-130277」(一般名:アポモルヒネ塩酸塩)を開発中。