厚生労働省は13日、日本ベーリンガーインゲルハイムの抗癌剤「アファチニブマレイン酸塩」(製品名:ジオトリフ)に重大な副作用として、中毒性表皮壊死融解症と多形紅斑が報告されたことから、添付文書の「使用上の注意」を改めるよう製造販売業者に指示した。
アファチニブマレイン酸塩については、使用上の注意の「重大な副作用」の「皮膚粘膜眼症候群(スティーブンジョンソン症候群)」の項に「中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑」を追記する。医薬品医療機器総合機構(PMDA)の報告によると、直近3年間で中毒性表皮壊死融解症に関連する国内症例が3件、多形紅斑に関連する症例が1件確認された。今回、中毒性表皮壊死融解症に関する国内外の症例が集積し、医薬品の安全性や効能・効果等の情報を記載した文書(CCDS)を改訂したことや、多形紅斑についても国内外の症例が集積したことから、専門家の意見を踏まえた上で添付文書の改訂が適切と判断した。