経済産業省は2日、人工知能開発目標と産業化に向けたロードマップの素案を、政府の未来投資会議第4次産業革命・イノベーション会合に示した。医療・介護、健康等の分野を対象に社会課題を設定し、2020年までの短期目標から30年以降の長期目標を打ち出した。医療・介護分野では、急激な高齢化社会に対応するため、独居老人の見守りシステムや介護ロボットの開発を進め、被介護者の状態を把握することなどにより、社会保障費の抑制を図る。
政府は、第4次産業革命の進展に対応するためには、人工知能など新分野への挑戦が必要との認識で、安倍晋三首相が4月の官民対話で人工知能の研究開発目標と産業化に向けたロードマップを策定すると明言。産官学が結集する人工知能技術戦略会議を立ち上げ、議論を開始していた。