国内の製薬、食品、化粧品、検査などに関わる19社・団体は、体内の微生物叢(マイクロバイオーム)から疾患や健康との関連性を研究し、新たな医薬品や機能性食品、化粧品などを創出することを目的として「日本マイクロバイオームコンソーシアム(JMBC)」を設立した。マイクロバイオームについては、健常者の状況も含めて解明されていない点が多く、臨床研究のプロトコールも標準化されていない中で、JMBCが推奨プロトコールを作成し、健常人データの集積・データベース化することで、マイクロバイオームの産業化、特に医薬品については国内の創薬技術の底上げを目指す。7月以降に推奨プロトコールの作成を開始し、健常者を対象としたパイロットスタディを来年1月以降に実施する予定だ。
マイクロバイオームは、体内に存在する1000種類以上、100兆個以上に上る細菌や真菌、ウイルスなど様々な微生物の集合体。マイクロバイオームと数多く疾患や健康との関連が次々と明らかとなっている一方、微生物叢の編成は人によって異なっている。特に細菌叢が疾患や健康状態に関連があると言われるようになり、糞便や皮膚などの細胞を検体としてマイクロバイオームを解析することで、新たな健康医療を増進させる製品の創出が期待されている。