次期改定は地域医療貢献が柱
厚生労働省の「スイッチ直後品目との検討・検証に関する専門家会合」が、28品目については丁寧かつ慎重な販売を求めるなどの留意点をまとめたことを受け、日本薬剤師会の児玉孝会長は10日、定例記者会見で「専門家の意見を尊重するのは当たり前のこと。今後諸手続を経て、臨時国会で審議されると聞いているが、重要法案が多くある中、国会会期が非常に短いことが心配。しっかり審議してもらいたい」と述べた。さらに、「最近では期限切れの一般薬がネットで販売されるなど、無法状態にあり健康被害等が起こるのではないかと心配だ」とし、早急に法的整備が進むことを求めた。このほか、来年度の調剤報酬改定、消費税への対応などについて所見を語った。
児玉氏は、次期診療報酬改定について触れ、「社会保障制度改革の方向性が従来の病院完結型から地域完結型にシフトする。また、自助自立が求められる中で、薬局の医療保険、福祉・介護の観点からどう貢献していくかが重要。特に在宅医療に関する貢献が必要であり、介護職や関連職種とどう連携していくかが大きな柱。また、地域住民の健康をいかに確保していくかが二番目の柱」とし、この二つが日薬としての調剤報酬改定の焦点になるとした。