少量多品種を製造
中外製薬は、東京都北区の浮間事業所内に、抗体医薬品の少量多品種生産に対応したバイオ医薬品原薬製造プラントを有するサイト「UK3」を総投資額372億円で新設した。年間生産量100~1000kgで、臨床試験を実施している複数のバイオ医薬品の治験薬製造や、上市後の初期商用生産への対応が目的。来年7~9月に試作製造し、2019年の本格稼働を予定している。
中外は、血友病Aに対する抗血液凝固第IXa/X因子二重特異性抗体「エミシズマブ」を国内申請しているほか、肝癌に対する抗グリピカン3抗体「コドリツズマブ」、視神経脊髄炎に対する抗IL-6セプターリサイクリング抗体「サトラリズマブ」、透析掻痒症に対する抗IL-31レセプターA抗体「ネモリズマブ」などの自社創製の抗体医薬品を持つ。今後、複数の抗体で後期臨床試験の実施や国内上市が見込まれることから、19年までに医薬品の初期開発から本格製造まで一連の設備の機能強化や新技術導入を目指している。