【ナノキャリア】遺伝子治療薬の導入品、海外第III相で有効性示せず

2018年3月14日 (水)

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 国内バイオベンチャーのナノキャリアは、導入した遺伝子治療薬「VB-111」について、導入先であるイスラエルのVBLセラピューティクスが再発悪性神経膠芽腫(rGBM)を対象に抗癌剤「アバスチン」との併用療法を検討した「VB-111」の海外第III相試験で、対照薬のアバスチンに対し、主要評価項目の全生存期間で有意差を示すことができなかったとの速報結果を発表した。ナノキャリアは、昨年11月に契約一時金1500万ドル(約16億円)を投じて、「VB-111」の国内独占的開発・販売権を取得しており、海外第III相の速報結果を待って、国内開発に踏み切る予定だったが、大きな影響を及ぼす可能性がある。

 「VB-111」は、腫瘍免疫の引き金となる免疫刺激因子として働き、CD8陽性T細胞を誘導し、腫瘍細胞にアポトーシスを引き起こすファーストインクラスの遺伝子治療薬。rGBMを対象に米国などで実施されたアバスチンとの併用による第II相試験では、全生存期間が2倍近くに延長していた。第III相試験で第II相試験の結果を再現することが期待されていたが、厳しい結果となった。今後、詳細な解析を進める予定。



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