各地にリパッケージセンターを設置
現在は薬剤師が実施している薬剤調製業務の一部を外部業者に委託する仕組みを創設してはどうか――。日本病院薬剤師会の土屋文人副会長は12日、和歌山市内で講演し、そう呼びかけた。土屋氏の青写真では、各地域にリパッケージ(再包装)センターを設置。病院や薬局の薬剤師は患者名など個人情報を除く処方データをそこに送信する。同センターは内服薬や注射薬を個人単位で取り揃えて再包装し、病院や薬局などに配送する。薬剤師は、対物業務の一部である薬剤調製を自ら実施するのではなく、それを管理する役割へと移行し、対人業務に注力する。医薬品の在庫負担からも解放されるという。
土屋氏は、情報技術やロボット化の発展によってこのような運用が可能になると強調。「ロボット化はどんどん進む。薬剤師の対物業務のほとんどは今後ロボット化すると思われる。対物業務そのものは薬剤師が行う必要性は低い。ただ、対物業務の管理は薬剤師が行わなければならない」と語った。