仕事の魅力、学生に伝える
マツモトキヨシに入社して3年目の佐藤さやかさんは現在、人事担当として「薬学生リクルーティングチーム」に所属している。「マツモトキヨシと、ここで働いている人が本当に好き」という佐藤さんは、人事の仕事を通して薬科大学等の関係者に同社の特長等をアピールすると共に、薬学生に対して「自分が理想とする働き方ができる場と出会う」ことの大切さを伝えるなど、“やりがい”を感じる日々を過ごしている。
北海道札幌出身の佐藤さんは北海道医療大学薬学部を卒業後、2016年4月にマツモトキヨシへ入社した。薬剤師という仕事を志した背景には「医療に携わりたい」という思いがあったそうだが、患者や生活者にとって、より身近な存在の薬剤師になりたいとの思いも強く、ドラッグストアに興味を持ったという。マツモトキヨシへの入社を決めた理由は、「薬剤師の枠にとらわれず様々な活躍をされている薬剤師がとても多く、私もいろいろなことに取り組んでみたかったからです」と語る。
入社後の新人研修の後、最初に勤務したのは東京池袋のサンシャインシティ近くの店舗の調剤担当、16年7月には東京目白の調剤併設店の調剤担当として配属された。ここでは調剤とOTC（一般用医薬品）を担当し、「処方箋がなくても相談していただいたり、私自身が思い描いていたような、地域の方にとって身近な存在の薬剤師という働き方ができたのかなと思っています」と振り返る。
現在の人事の仕事は18年11月から担当。所属する薬学生リクルーティングチームには4人のメンバーがいるが、佐藤さんの担当エリアは東北・北海道と埼玉、北関東。「大学の教授の方々に会社のことを紹介すると共に、学生さんにも合同説明会等を通して、マツモトキヨシの魅力を知ってもらえるよう活動しています」と語る。入社後、店舗でしっかりと薬剤師業務を経験したからこそ、自身の経験談等も踏まえ、薬学生に対しても分かりやすく、かつ魅力ある話を伝えられていると言えるだろう。
また、佐藤さんは同社のプライベートブランド（PB）商品の開発に対する興味も高く、「商品開発の部署でも薬剤師が活躍していて、私自身もそうした活動に取り組めたら良いなという思いも抱いていました」とする。
薬学生向けのインターンシップ説明会で商品開発の話をする佐藤さん
その思いは実を結び、入社2年目の17年6月には商品開発のプロジェクトメンバーに選抜され、18年2月まで調剤併設店の勤務と並行してPB商品開発にも携わった。さらに、18年10月に発足した“商品開発コミッティ”のメンバーにも選ばれ、現在、医薬品グループとして商品開発課リーダーを含めた5人のメンバーと共に月に2回集まって商品開発案の検討を重ねている。その他にも、薬学生向けのインターンシップ説明会等で、PB商品開発に関する話をするなど、忙しくも充実した日々を送っている。
そんな佐藤さんの1日の主な仕事の流れは、9時までに出社し、9～10時までは大学訪問等でアポイントを取るためのメールチェックなどを行う。その後、午前中（10時～12時半）は大学訪問の準備にあてたり、同部署の先輩等と打ち合わせを行い、大学訪問等で指摘された内容の情報共有を図ったりしている。2週に1度、採用課のミーティングが行われるのもこの時間帯だ。
昼休憩を挟み、午後の時間帯は店舗を訪れて商品開発に関わる商品調査をしたり、見学に訪れた学生等を店舗へ案内したりするといった業務を行うこともある。また、商品開発コミッティの集まりも2週に1度あり、その場合は14時から18時まで、商品開発の打ち合わせを行っている。業務終了は18時となる。
佐藤さん自身、現在の仕事にやりがいを感じ、同社に入社したことを「本当に良かった」と思いながら、日々の仕事と向き合っている。理想とする職場に巡り会えた佐藤さんだが、就職活動をしていた当時を振り返り、「薬剤師の知識をいろいろな人に生かしてもらいたいという思い、薬剤師という枠にとらわれずいろいろなことに取り組んでみたいという思い、様々なキャリアを積んでいきたいという思い、そうした思いを実現できる職場はどこかをすごく考えました」という。
その上で、仕事や職場を選ぶ際のポイントとして「自分自身が将来、どのように働いていたいかということを一生懸命に考え、それが実現できる場を探すことが大切だと思います」と強調。「自分が理想とする働き方ができるような場と出会っていただきたいです」とメッセージを送る。
