国立がん研究センターは、網羅的な遺伝子診断を日常診療に導入するため、国際基準に準拠した検査室を設置し、来年1月からゲノム医療の実現に向けた臨床研究をスタートさせる。同センターが開発した検査キットを用い、約100遺伝子の異常を2週間程度で解析することで、抗癌剤治療などに役立てる。年間約200例を目標に臨床研究を進め、ゲノム医療の日常診療への導入を目指す。
同センターは、一度に約100遺伝子を網羅的に解析できる検査キット「NCCオンコパネル」を開発。約130人の患者を対象に検証したところ、網羅的遺伝子検査が癌の治療選択に有用なことが判明。一方、日常診療への導入には、実験室レベルでは実現できない遺伝子検査の品質保証が不可欠であることが明らかになった。