産官学の有志が参加して昨年発足した「医療ビッグデータ・コンソーシアム」は14日、医療ビッグデータの活用に向けた政策提言を発表した。日常的に診療現場などで蓄積されている医療ビッグデータが医療機関、保険者、行政などで独自に管理され、手つかずのまま情報が連結されていない課題を指摘。特に電子カルテの統合をはじめ、情報を「つなぐ」ことを重視し、国に医療ビッグデータの構築、整備、連結の統一指針を示し、全量調査を実施するよう求めた。
提言では、わが国で日々集められている医療ビッグデータが十分に活用されておらず、その多くが連結されていないまま放置されていると課題を指摘。こうした現状が新たな医療産業の発展を妨げ、国際競争力を低下させるにとどまらず、日本の医療制度改革の阻害要因になっている結果、他の先進国と比べて周回遅れと危機感を示した。