大日本住友製薬の多田正世社長は11日の決算説明会で、「2019年に控える非定型抗精神病薬ラツーダの特許切れによる落ち込みを、抗癌剤のナパブカシンおよびアムカセルチブ、COPD治療薬のSUN-101など上市予定の新製品でカバーし、20年以降の早期回復を目指す」考えを示した。
多田氏は、15年度業績について、「米国でのラツーダの伸長が中心となって引っ張った。国内の業績はジェネリック医薬品の浸透により落ち込んだ」と総括。
ラツーダに関しては、「公約通り10億ドルを前倒しで達成した。現地の勢いは上がっている」と強調し、「17年度を売上高のピークと予測していたが、現在、どこまで上乗せできるかを検討している」と述べた。