ムンディファーマは、3月に国内承認を取得した世界初の経口末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)治療薬「ムンデシンカプセル」で癌領域に本格参入する。CHOP療法が無効なPTCL患者に対する新たな治療選択肢の提供に向け、MR40人とメディカル10人の50人体制で血液内科にプロモーションを行う方向だ。PTCL適応では注射剤も現在申請中にあり、PTCL患者一人ひとりの病態に応じて経口剤と注射剤の最適な使い方を探るため、実臨床のエビデンスを収集し、医療機関の医師に世界初薬剤を届けていく。木村昭介社長は、本紙のインタビューに応じ、「患者さんは国内全体で2000例と限られているので一つひとつの症例を大事に届けていきたい」と語った。
同社は、「癌」「疼痛」「コンシューマーヘルスケア」の3本柱で事業展開を目指している。コンシューマーヘルスケアでは、明治グループとの販売移管契約で殺菌消毒薬のポピドンヨード製剤「イソジン」の国内における製造販売権を取得し、塩野義製薬との提携で販売を行っている。そして癌領域では、買収したスペクトラム・ファーマシューティカルズから濾胞性B細胞非ホジキンリンパ腫治療薬「セヴァリン」の製造販売権を承継し、足がかりを築いた。