京都桂病院は今年1月から、地域の薬局薬剤師を受け入れて院内で6カ月間の研修を実施している。チーム医療の一員として薬学的管理を実践できる薬局薬剤師の育成は、退院後の受け皿となる地域医療の質の向上につながり、患者に恩恵をもたらすとして研修を企画した。同院で研修中の薬局薬剤師、田村有美氏(スギ薬局山ノ内店)は「薬局では処方意図を想像するしかなかったが、研修によって病態と症状、薬のつながりが分かるようになった」と語る。研修で学んだことを今後、在宅医療などの場面で生かしたいとする。
京都桂病院から北東方向に約5km離れたスギ薬局山ノ内店(京都市右京区)に所属する田村氏は今年1月から土日祝日を除く毎日、同院で終日研修を受けている。研修は、指導薬剤師のチェックのもと「研修生」として日常業務を通じて学びを深める形式。内服薬や注射薬の調剤、無菌調製の実施を通じて処方監査やミキシングの手技を学ぶほか、医薬品情報の検索、医療安全やリスクマネジメントに関連する業務を身につけてきた。