今年度に3品目程度予定
国立成育医療研究センターは今年度、小児用剤形の開発に弾みをつけるため、「製剤ラボ」で剤形の試験製造をスタートさせる方針を決めた。小児薬の剤形開発に向けては、既に昨年から小児用製剤1品目の医師主導治験が始まっているが、採算性の問題から製薬企業の支援が得られにくく、治験につながるケースは少ないのが現状。そのため同センターでは、医療現場に必要な小児用剤形について、施設主導で独自に製剤ラボにおいて散剤やタブレットの試作品を製造し、崩壊性や安定性等のデータを企業に提供してマッチングにつなげたい考え。今年度に3品目程度の試験製造を手がける予定。
小児向けの医薬品は、製薬企業の採算に合わないことから治験が進まず、未だに散剤やシロップ剤、タブレットなど子供に適した剤形の開発は遅れているのが現状だ。こうした状況を打破しようと、同センターでは小児用製剤ラボを設置。全国の小児病院のニーズをもとに新たな剤形の治験薬を製造し、製薬企業に導出する取り組みに乗り出した。