第一三共の米子会社「第一三共インク」は、配合剤を含む高血圧治療剤「オルメサルタン(一般名)」の服用患者で、重症下痢などのスプルー様腸疾患などが発現したと主張する原告によって米国で提起された製造物責任訴訟に関し、和解に向けた合意に至ったと発表した。和解金は3億ドル(約330億円)。原告側弁護士費用や和解手続きに関する諸経費も含むとしている。
和解合意は、訴訟における約2300人の原告と一定の基準を満たす未提訴者の95%が和解への参加を表明した場合に有効となる。その後、3億ドルが和解基金に支払われ、和解合意の対象者は和解基金から支払いを受ける。3億ドルの大半は保険による補填が見込まれており、損益への重要な影響はないという。