薬学教育協議会は、「2017年3月薬系大学卒業生・大学院修了者就職動向調査」をまとめた。6年制薬学部73大学(74学部)の卒業生の進路は、薬局が最も多かったが、無給の研究生などを含め「就職しなかった」学生の総数は1775人と昨年度の1652人から増加。このうち、非就職者と未定者の合計は1550人と昨年の1445人からさらに増加した。また、第102回薬剤師国家試験の新卒合格率が85.06%とほぼ前年並みとなった中、新卒者の約7割しか薬剤師資格を取得していないことが判明。新卒者のうち、薬剤師国試を受験しなかった学生も1342人と昨年の1161人から大幅に増えており、国試を受験しない学生と就職しない学生の増加傾向が強まっていることが明らかになった。
調査は、6年制第6期生を輩出した薬系大学をはじめ、全国の国公私立薬系大学73大学(74学部)から回答を得たもの。6年制卒業生の総数は9633人と昨年に比べて230人増加し、6年制卒業者数としては13年3月卒業者の9491人を超えて最多となった。男女別に見ると、男性が3826人、女性5807人だった。
このうち、大学が進路を把握した就職者は7858人と107人増加したが、就職率で見ると、卒業生の81.6%と昨年に比べてわずかに低下。男性では79.1%と3年連続で8割を切った。