新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、同機構の「がん超早期診断・治療機器の総合研究開発」プロジェクトに取り組んでいる国立がん研究センター研究所と塩野義製薬などの研究グループが、従来の約40分の1の血液量で半日以内に大腸癌の診断が可能な検査手法を開発、実用化に向けた研究開発を開始したと発表した。同手法は、血液中に存在する微少な小胞であるエクソソームを利用するもので、従来手法では検出できなかった早期大腸癌も診断することが可能となる。
同研究グループは、癌細胞に特異的な蛋白質や小さな核酸(マイクロRNA)を含むエクソソームを利用したもので、従来法では1日かかるエクソソームの検出を、およそ1・5~3時間と迅速に検出することができ、また検出に必要な血液(血清)の量もわずか5マイクロリットルという簡便な方法で実現したもの。