独バイエルヘルスケアは、総額142億ドル(約1兆4410億円)で米メルクのOTC事業を買収する。両社を合わせたOTC事業売上高は74億ドルに達し、グローバルで第2位に浮上する。また両社は、医療用医薬品事業でも可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)調節薬を対象とした戦略的提携を実施。バイエルが販売中の慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)治療薬「アデムパス」や、開発中のsGC調節薬について、共同開発・販売を行う。外資系製薬大手を中心に世界的な再編が進む中、またしても大型の事業買収になる。
バイエルは、欧州を地盤に鎮痛剤「アスピリン」「アリーブ」や点鼻薬「アフリン」、スキンケア製品などのOTC製品を販売。アレルギー治療薬「クラリチン」をはじめ、胃腸薬やかぜ薬、インフルエンザ関連製品の幅広い製品群を持ち、北米・南米市場に強いメルクのOTC事業を獲得し、グローバルでのプレゼンス拡大を狙う。メルクOTC事業の2013年売上は約22億ドル。