メーカー社員が関与
札幌東徳洲会病院は16日、腎臓内科部長が実施していた腎性貧血治療剤「ネスプ」を対象とした医師主導臨床研究「維持血液透析患者における持続型赤血球造血刺激因子製剤による腎性貧血改善効果とhepcidin isofrmに関する臨床的検討」が、厚生労働省の臨床研究倫理指針に違反していたとする調査報告書を発表した。ネスプを製造販売する協和発酵キリンの社員が不適切に研究に関与していることも判明した。同社は病院側へ2012年度に50万円の奨学寄附金を渡していた。
研究は12年11月頃から準備が始まり、指針違反が発覚して13年8月頃に中断されている。院内倫理委員会の承認前に研究を開始し、計画書の内容と異なる研究が実施されていた。