武田薬品は米バイオファーマのマクロジェニクス社が自己免疫疾患を対象に前臨床試験を実施している二重特異抗体「MGD010」について、1500万ドルの契約一時金を支払って第I相試験終了後に全世界における独占的開発・販売権を獲得できるオプション契約を締結した。
MGD010は、抗体に類似した分子を用いて複数の抗原や細胞に薬物を結合させるマクロジェニクス社の独自技術により、免疫機能を担うB細胞表面蛋白のCD32BとCD79Bを同時に標的とし、自己免疫過程を促進する病原性抗体を産生する活性化B細胞を選択的に阻害する。全身性エリテマトーデス患者のB細胞やヒト化マウスモデルで、B細胞を枯渇させることなくヒトB細胞の機能を調節することが分かっている。