不正相次ぐ研究環境改善も
臨床研究成果の系統的レビューを実施し、得られた科学的根拠に基づく医療の意思決定を目指す国際的な非営利団体「コクラン共同計画」は5月30日、日本支部を設立したと発表した。研究結果を網羅的に検索し、批判的に吟味するコクラン系統的レビューの作成支援や研修を手がけることにより、科学的根拠に基づいた医療と意思決定を浸透させる。日本で不正が相次ぐ臨床研究環境の改善にもつなげたい考えだ。
コクラン共同計画は、1992年に英国で設立された非営利団体で、政府や製薬企業から独立し、世界120カ国で3万4000人のボランティアが活動している。同じ研究を網羅的に検索し、その結果を吟味して得られた膨大なエビデンスを、医療や診療の意思決定に役立てる活動を行ってきた。