厚生労働省労働基準局安全衛生部は、抗癌剤等を取り扱う薬剤師等の労働者について曝露防止対策の留意事項をまとめ、化学物質対策課長名で関係団体に通知した。
医療現場で取り扱われる抗癌剤では、シクロホスファミドなど、発癌性等を有する化学物質が含まれている場合がある。抗癌剤は、適切に患者に投与すれば高い薬理効果が得られるが、調剤や投与時、破棄時に取り扱う薬剤師、看護師等の労働者が、意図せずに気化した抗癌剤の吸入曝露、針刺し、漏出した薬剤への接触によって経皮曝露した場合、健康障害を発症する恐れがある。そのため、曝露防止対策を実施する必要性が指摘されてきた。