生活習慣病の予防には、野菜よりも穀物由来の食物繊維が有効で、低糖質食が有用であることが、6~8日の3日間、大阪国際会議場で開かれた第14回日本抗加齢医学会総会で報告された。さらに、これまでの継続が困難で禁止事項の多い食事に対応するための「快適で継続可能な抗加齢食のあり方」についてのディスカッションを展開。食品産業へ「食の楽しさを維持しながら、アンチエイジングに効果的な食品開発」啓発の重要性などを訴えた。
食物繊維の摂取量は、1960年代から減少傾向が続いている。加えて、食物繊維の供給源のほとんどを野菜類に頼っているのが現状だ。
青江誠一郎氏(大妻女子大学家政学部食物学科)は、「食物繊維摂取量を増加させるのは、生活習慣病の予防やアンチエイジングにとって重要なエレメント」と強調。その上で、「メディア等では野菜を食べることを奨励しているが、実際に糖尿病等のリスクを下げているのは、穀物由来繊維である。そのことを十分認識する必要がある」と呼びかけた。