第99回薬剤師国家試験に向けて‐第98回国試を振り返る

2013年5月1日 (水)

薬学生新聞


「必須問題」「一般問題」の総評と今後の対策

 1)「必須問題」は、比較的得点しやすい問題だったが、物理や化学には、高校で勉強した基本的事項を問う問題が数題あった。「病態・薬物治療」は、実際の心電図の波形を読み取る問題など難易度が高いものが見られた。全体的に基礎的事項を問う問題が多く、難易度設定や問題バランスともに適切な問題であったと思われる。

 また「必須問題」は、一般問題に比べて比較的得点しやすいため得点源である。「必須問題」の得点率が90%なら、「一般問題」の得点率は56.5%で合格基準に達することになる。「必須問題」は、80~90%の得点率を目指して勉強してほしい。

 2)「薬学理論問題」は、「物理」「生物」のほか「薬剤」「法規・制度・倫理」が97回に比べて難易度が上がっている。また「病態・薬物治療」などに見られるように、新たに出題基準に追加された項目からの新傾向の問題が多く出題されている。既出問題からの再出題ではなく、既出問題の内容をベースにして出題形式を変えたものが多かったため、正解できない受験者がいたと思われる。さらに実験結果などから考察させる「考える力」を必要とする問題も出題されている。4年次に実施されたCBTとは違い、記述が長いので読解力が必要である。

 また既出問題は、暗記するのではなく、周辺の事項を理解していれば大きな得点源になるので、ぜひ第89回から98回の既出問題は、8月までに1回は解いてほしい。

 3)「薬学実践問題」の複合問題は、症例や事象・処方を読み、実務とそれ以外の領域の問いに答える連問である。衛生以外はやや難易度が上がっている。97回に比べて、特に製剤の問題の難易度が高く、より実践的な医療現場での実務の問題(問題解決能力を問う)が増えている。また「生物」と「薬理」など基礎科目を中心に科目の壁を越えた問題が多く、すべての科目を医療・実務につなげる勉強をしなければいけない。また、98回の製剤学では、局方16改正による問題が初めて出題された。

 添付文書の内容に関する問題が多かったが、医療現場を意識したためであろう。中枢神経、循環器系、代謝系の実践問題は作成しやすいため、これらの分野の薬物の添付文書にも目を通しておきたい。99回の難易度が上昇することが予想されるので、なるべく早めの対策が必要である。


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