協和発酵キリンは11日、英子会社プロストラカンが、疼痛・癌・クリティカルケア領域を欧州で展開するスペシャリティファーマの英アルキメデスを2億3000万ポンド(約399億円)で買収すると発表した。プロストラカンの主力である癌・癌サポーティブケア領域の製品ポートフォリオを拡大させて成長を加速すると共に、協和キリンが2015~16年を見込む成人T細胞白血病リンパ腫治療薬「モガムリズマブ」(日本での製品名:ポテリジオ)の欧州上市を前に、事業基盤を整える狙いがある。
アルキメデスは特に英・仏・独・スペインで直接販売を通じて実績があり、13年業績は前年比33%の成長を達成。プロストラカンを補完する販売・マーケットプラットフォーム持ち、欧州市場で競争力を発揮するための最低シェア獲得に大きく貢献できる。また、オピオイド治療歴のある患者の突出痛管理に使用する鼻腔用フェンタニル製剤「ペクフェント」が独自のドラッグデリバリーシステムで多数の特許を持つのも強み。