日本薬学会は13日、4年制課程に進んだ学生に薬剤師の国家試験受験資格を特例で認めている経過措置を存続させるべきかをめぐり、推進派の柴崎正勝会頭と反対派の遠藤浩良帝京大学名誉教授との公開討論会を開いた。両者とも、多様性のある薬剤師を育成する観点から、研究マインドを持った学生にも薬剤師になれる道を残しておく必要はあるとの認識は一致したものの、遠藤氏はそのための手段について、「経過措置の存続ではなく、学士入学を用いるべき」と主張し、意見は対立した。討論にはフロアの関係者も加わったが、意見は二分した。
薬学教育6年制の移行に伴い、基礎薬学や創薬科学関連の教育研究を確保するため残された4年制課程に進んだ学生でも、2017年度入学者までは卒業後の修士課程2年に加え、共用試験や実務実習などの臨床教育を2年行う(4+2+2)ことで、国試の受験資格を認める経過措置がある。