協和発酵キリンと米ファイザーは癌免疫療法に関する開発提携契約を締結した。協和キリンの抗CCR4抗体「KW‐0761」(一般名:モガムリズマブ)について、ファイザーが開発中の抗4‐1BB(CD‐137)アゴニスト完全ヒト抗体「PF‐05082566」と併用する第Ib相試験を実施する。固形癌を対象に2015年に開始する。
癌免疫療法は患者の自己免疫システムを制御して癌細胞を駆逐する治療法。モガムリズマブは癌細胞を保護する免疫細胞を抑制するヒト化モノクローナル抗体で、「ポテリジオ」の製品名でリンパ腫治療薬として販売している。協和キリンは英アストラゼネカ(AZ)とも提携し、AZが開発中の抗PD‐L1抗体「MEDI4736」、抗CTLA‐4抗体「トレメリムマブ」とモガムリズマブを併用する第I/Ib相試験を進める計画を7月に発表。花井陳雄社長は「モガムリズマブの価値最大化に向けて全方位でやっていくことが重要。フレキシブルに考えていく」と更なる提携が視野にある考えを明らかにしていた。