大手医薬品卸企業の2015年3月期中間決算は、軒並み減収減益という結果となった。今回の大きな特徴は、想定以上に売上高が縮小したことであり、引きずられて売上総利益、営業利益も低下した。各社は売上高の減少の大きな要因として、薬価改定と消費税増税前に発生した仮需の反動、ジェネリック医薬品の使用促進と長期収載品の減少というカテゴリーチェンジが予想以上に進んだことや、受診抑制を挙げている。
今年度はさらに、診療報酬に未妥結減算ルールが導入されたことに伴い、各社が9月末までに早期妥結を図ったことから未妥結仮納入は大幅に是正されたが、販売価格が予想よりも低下したことが影響した。下期も厳しい状況を見込んでおり、各社は独自の事業展開を進めていく方針だ。