大塚製薬は、総額35億3900万ドル(約4200億円)で、米バイオベンチャー「アバニア・ファーマシューティカルズ」を買収すると発表した。公開買付完了後に完全子会社化する予定。世界で唯一の情動調節障害(PBA)治療薬「ニューデクスタ」に加え、アルツハイマー型認知症(AD)に伴う行動障害適応で第III相試験準備中の「AVP‐876」を獲得。大塚ホールディングスの樋口達夫社長は、2日の記者会見で、「大塚が強みとする精神疾患領域に、アバニア社の神経疾患領域を融合することで、中枢事業をさらに発展させていきたい」と語った。
アバニアは1988年に米国カリフォルニア州に設立された中枢神経疾患に特化したバイオベンチャー。今年9月末時点の従業員数が485人、そのうちMRが300人以上を占め、自販体制を構築。13年度売上高は7500万ドルとなっている。