MSDは、糖尿病領域で販売中のDPP-4阻害薬「ジャヌビア」と、アステラス製薬と共同販促するSGLT2阻害剤「スーグラ」に、承認申請中の週1回投与のDPP-4阻害薬「オマリグリプチン」を投入する。トニー・アルバレズ社長は5日、都内で記者会見し、「糖尿病領域では、日本が世界で最も競争が激しい」として、MRやメディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)、患者・医療従事者向け糖尿病情報ウェブサイトなど多角的な手法で差別化する方針。
昨年度の国内売上は、4製品を上市しながらも、薬価改定や事業売却、為替の影響などで34億ドルと10%以上の減収となった。売上上位3製品では、売上全体の約2割を占めるジャヌビアが6.7%減、アレルギー性疾患治療剤「シングレア」が0.4%減、高脂血症治療薬「ゼチーア」が3.8%増となった。
国内の糖尿病治療薬市場では、DPP-4阻害薬が8製剤上市される混戦模様で、売上シェア第1位のジャヌビアも売上を落とした。