バイオジェン・アイデック・ジャパンは、多発性硬化症(MS)と血友病の二つの疾患領域をターゲットに、四つの新製品を投入し成長の足場を築く。特にMS治療薬では3製品を販売、2製品が第III相試験段階にあり、MSの病態に応じた治療法を提供する。4月に新社長に就任したスティーブ・スギノ氏は、本紙のインタビューに対し、「ビシネス基盤を構築する最初の段階を完了し、新製品を投入し事業を急拡大する第2の成長期に入った。今年度売上は前期比で2倍、来年度はさらに2倍を目指したい」との抱負を語った。
バイオジェンは、グローバルで高成長を遂げるバイオ企業の1社で、2014年業績は前年比約4割増の97億ドルと大幅に拡大している。日本国内では、06年に発売した第1号製品のインターフェロンβ-1a製剤「アボネックス」を上市し、MS市場に参入した。昨年6月にはアボネックスのペン型製剤、再発型MSを対象としたヒト化抗インテグリン抗体「タイサブリ」を発売し、充実した製品の品揃えを実現している。