スイスのノバルティスは、心不全治療薬「Entresto」(開発コード:LCZ696)の米国承認を取得した。左室駆出率が低下した心不全の適応で世界初承認となる。従来のACE阻害薬やアンジオテンシン受容体拮抗薬からの置き換えが可能となる薬剤で、今週中に発売し、今後日本を含む全世界で承認取得を目指す。ピーク時売上は50億ドル(約6200億円)を予想している。
「Entresto」は、心不全における心臓負荷を軽減する新規作用機序のアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害剤。他の心不全治療薬との併用により、1日2回投与する錠剤で、心臓に対する防御的な神経ホルモン機構を促進すると同時に、有害な機構であるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系を抑制する作用を持つ。