厚生科学審議会疾病対策部会は20日、難病医療の総合的施策を進めるための基本方針を了承した。医療の提供体制に当たっては、2016年度をメドに、疾病ごとの患者数や特性などを踏まえたモデルケースを検討すると共に、患者の療養生活の整備に向け、医師や薬剤師などの医療従事者やソーシャルワーカー等で構成される「難病対策地域協議会」の役割を明確化し、都道府県等に早期に設置するよう促すとした。基本方針は9月中に告示される予定。
医療の提供体制では、より身近な医療機関で適切な医療を受けることができるよう、16年度をメドに、難病ごとの患者数や疾病のタイプなどを踏まえ、各地域の実情に応じたモデルケースを検討していくこととした。また、疾病概念の整理や診療ガイドラインの策定などに当たっては、国立高度専門医療研究センターを中心に「難病医療支援ネットワーク」を構築する。今後、神経疾患などの領域で、具体的なネットワークのあり方を検討することとした。