日本薬剤師会は16日付で、地域の住民や患者から信頼される「かかりつけ薬剤師」「かかりつけ薬局」の役割をまとめ、各都道府県薬剤師会長に会員への周知を促した。医薬分業の意義が国民に十分に伝わっていない状況を踏まえ、かかりつけ薬剤師・薬局の役割を整理し、明確に示すことにしたもの。
日薬は、医薬分業を「薬物療法における安全性・有効性を確保するためのシステム」と位置づけた上で、地域包括ケアシステムの中で、患者の安全確保と医療の質向上を図るために、かかりつけ医と連携を中心とする多職種と連携し、かかりつけ薬剤師はその責務を果たしていくことが必要とした。
その上で、かかりつけ薬剤師を「患者が使用する医薬品について、一元的かつ継続的に薬学管理指導を担い、医薬品、薬物治療、健康等に関する多様な相談に対応できる資質を有すると共に、地域に密着し、地域住民から信頼される薬剤師」と定義。地域に必要な医薬品等の供給体制を確保し、その施設に従事するかかりつけ薬剤師が、患者の使用する医薬品の一元的、継続的な薬学管理指導を行っている薬局を「かかりつけ薬局」とした。