外資系製薬によるM&Aが相次いでいる。米ファイザーが現地時間の10月29日、アイルランドのアラガンとの間で、友好的な買収交渉を行っていると発表した。統合が実現すれば、日本円換算で時価総額40兆円規模の製薬企業が誕生する。今月2日には、英シャイアーが最大59億ドル(約7100億円)で米ダイアックス、米ブリストルマイヤーズ・スクイブが最大約20億ドル(約2420億円)で米カーディオキシル・ファーマシューティカルと、相次いでバイオ企業を獲得。いずれも大型化が期待される開発品を目的に買収に踏み切った。
ファイザーは、昨年英アストラゼネカに総額11兆円強で買収提案を行ったが、合意には至らず破談となった。ただ、積極的なM&Aは健在で、今年に入り特許切れ製品を扱うエスタブリッシュ事業を強化すべく、注射剤に強い米ジェネリック医薬品(GE薬)大手「ホスピーラ」の買収を発表。さらに今回、アラガンにも触手を伸ばした。