米ファイザーは、アイルランドのアラガンを買収すると発表した。買収額は約1600億ドル(約19兆5700億円)と過去に例を見ない大型M&Aとなった。ファイザーは、新薬事業と特許切れ製品を扱うエスタブリッシュ医薬品事業の両面で製品ポートフォリオを拡充する。アラガンの獲得により、年間売上が約584億ドル(約7兆1400億円)と再び世界トップ製薬企業へと躍り出る見通しだ。2018年末には統合を完了させる予定。
アラガンの14年度売上高は155億ドル。そのうちイスラエルのテバ・ファーマスーティカルに売却したジェネリック医薬品事業が67億ドル含まれており、ファイザーに計上されるのは90億ドル程度と見られる。眼科、消化器、中枢神経系、循環器、美容医療と幅広い疾患領域で事業を展開してきた。この数年、積極的に他社買収を行うなど、業界再編の中心にいた会社の一つでもあった。